四国高知県、四万十町在住のパフォーマー松葉川健一のついてのプロフィールや
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多分8年前くらいから続いている4JFというイベントが今年で開催終了になった
4JFはジャグリング界でも結構名の知れたイベントで、四国内外で開催終了を惜しむ声もちょくちょく聞こえる
四国っていう辺境の地の、しかも福岡みたいな地方の中心都市でもないところで
ジャグリングっていうちょっとマイナーな趣味をよりどころにして
毎年100人程度が集まるイベントが毎年開催されていたってこと自体特殊なことだし
ぜひ、参加したことがある人には、4JFというイベントを味わい尽くす意味で活発な論議が起こってほしいと思っている
その先鋒を務めたい意味で、僕なりの視点をつらつらと書いておこうと思う
4JFのはじまり
四国ジャグリングフェスティバルの略
ジャグリング界では、JJF(ジャパンジャグリングフェスティバル)という一番大きいイベントがあって
そこでは、練習会とチャンピオンシップとゲストステージを軸に日程が組まれている
4JFはそれにならって、新居浜高専奇術部が企画したイベントだった
僕はいつも参加していただけだから、聞いた話のつなぎ合わせでしかないんだけど
当時プロマジシャンのトリットさん(現マジックポット社長)が高知中央高校でマジックを教えており
高知中央高校奇術部へのジャグリング教育として(北村慎太郎はここの出身である)
KJF(高知ジャグリングフェスティバル)というイベントを企画して、桔梗ブラザーズや天平さんなどをゲストとして高知に呼んでいた
それに刺激を受けて、新居浜高専奇術部の黒川遼さんやてらさいきさんが
新居浜でもそういうイベントをやってやろうということで、るきさんを呼んでイベントにしたのが始まりだと思う
新居浜高専から香川高専へのバトンタッチ
その開催を見たのが、僕が確か大学3年生のころだったから
黒川さんもてらさいきさんも学校を卒業まであと1-2年というところだったと思う
それで、ジャグリングのサークルSPOTを創始していよいよこれからといった感じだったジャグラーA→Gくん(以下えーじくん)に4JFの企画がバトンタッチされた
その際に、えーじくんとてらさいきさんの間で熱いやりとりがあったらしけど、まぁそれは本人たちに聞いてや
高松で開催
えーじくんがサークル活動を本格化させてマネジメントにはまっていただろう時期に
4JFは今年まで続く高松での開催がはじまった
「ジャグリング技術に関係なく楽しめるイベントにする」
このころから、4JFのテーマがここに集約されていた
それはおそらく、いまでもJJFが持っている技術主義なところとかを、えーじくんやまるくすくんが敏感に感じ取っていて
レベルに関係なくジャグリングを楽しむっていうスローガンで始まったばかりのサークルをなんとかまとめてきたノウハウをイベントにも活かした結果だったんだと思う
盛況ぶり
このテーマ設定が当たったのと、毎年るきさんがゲストっていうバリューが合わさって
4年目くらいから、かなり四国外のジャグラーが来るようになっていった
JJFは参加者の技術力の高さから、ある種の敷居の高さみたいのを持っていて
技術力の高い学生ジャグラーの脇をボランティアの社会人古株ジャグラーが固めているような運営だから
技術力がそこそこの新参者には結構居場所がなかったりするんだけど
4JFはチャンピオンシップもないし、運営が香川高専SPOTっていう学生団体だから
そういう種類の敷居の高さが排除されていて、非常に参加しやすかったんだと思う
なぜ4JF開催終了になったか?
そんな4JFがなぜ開催終了になったのかってことなんだけど
運営しているSPOTのメンバーがやりたくなくなったからっていう、これだけだと思う
上記のようにSPOTっていう学生団体が運営しているからこそ、4JFというイベントは面白いものだと思うので
そのSPOTがやりたくなくなったなら、まぁ仕方ない
ジャグリングサークルは、野球やサッカーや吹奏楽みたいなメジャーな趣味とちがって
だいたいが危うい上に成り立っているのだから、8年も続いただけで正直驚きだと思う
地方ジャグリングサークルの危うさ
ジャグリングっていう趣味は、ある種まだまだ発展途上の状態だと思う
全国どこへ行っても、クラブチームがある野球やサッカー
全国どこへ行っても、習い事教室があるピアノや習字
そんなものに比べて、やっている人口はとても少ない
なので、評価の方法も模索段階でそれらの趣味のようなしっかりとした評価基準ってのはない
一昔前のジャグリングシーンってのは技術を学ぶのもどこかに遠征にいかないといけなかったから
東京や大阪みたいな都会にない地方ジャグリングサークルは外に遠征しなければ練習する目標も見つけられず
遠征しているサークルメンバーと遠征しないサークルメンバーの技術力にもモチベーションにも大きな隔たりが出来て
遠征好き技術屋一派とサークル内穏健一派での抗争が起こるってこともしばしばだった
この時代(まぁ10-15年前くらい)で言えば、遠征好き一派が確実に正しく
穏健派一派が主導権を握った瞬間、サークルの技術力も演技力もなにもかも落ちてしまって
サークル自体が井の中の蛙状態に陥ってしまっていた
僕が所属している奇術部なんかは顕著で、奇術部がいつのまにかジャグリング部になって
いつのまにかなくなってしまった、っていう話はよく聞く話だった(高知大はまだ大丈夫そうだけど)
四国ジャグラーは衰退するか?
この一昔前の文脈で言えば、今のSPOTは穏健派が支配していることになる
4JFの開催終了はそれを端的に示す事象であり、これから四国ジャグラー自体が衰退していくかもしれない
そんな風な思考を持っている人は僕だけじゃないと思っている
でも、それが果たして正しいだろうか?
今のSPOT部員や高知大トリトリ部員を見ていると、それが正しいかはちょっとわからないと思う
僕が考慮に入れないといけないと思っているのは、メディアの影響だ
誰でも動画を投稿できるyoutubeが普及したことで
遠征派=技術高 サークル内派=技術低
という式が成り立たなくなっていると思う、逆に
技術高=外ばっかり見てて運営力低 技術低=内政を見ているから運営力高
という式も成り立たなくなっている
もちろんyoutubeで学べることってのはまだ結構限られていて、特にパフォーマンスっていう面ではまだまだ遠征することで得られることのほうが大きいと思う
僕なんかは今の四国の学生ジャグラーを見て、技術力がどんどん上がっているけど
演技力とか、個性とか、そういう方面がどんどん劣化コピーみたいに稚拙になっているって感じている
でも、それが五感とか体験とかそういったモノに基づくのでれば
それさえも最近はやりのVRとかで克服できてしまうのかもしれない
技術の過渡期に僕らが適応できていないだけかもしれない
だから、SPOTや四国のジャグラーの行く末がどうなっていくのか見てみたいというのが正直なところだ
古株ジャグラーで四国のジャグリングシーンに育ててもらったくせに無責任な―って思う人がいるかもしれないけど
申し訳ないけど、僕はもうあんまりジャグリングシーンには興味がなくて
パフォーマンスのほうに興味が移っちゃってるから、自分でどうこうしてやろうっていう気力も起きなくなっちゃってね
ジャグリングをしていく中で、パフォーマンスのほうに自分の求める表現とか美学とか
そういうものがある気がして、僕は僕の考えや美学に従っていくだけなんだけど
もし四国ジャグラーとして何か行動したいって人がいたら、全面的に協力するので
いつでも声をかけてくださいね
高松冬のまつりも昨年末で終了しました。これは民主党政権時代の『事業仕分け』も原因しています。どうでしょう、今年から高松冬のまつりの変りにクリスマス時期にやりませせんか?イベント屋さんである私が音頭をとりますよ♪