こんにちは、四万十町在住パフォーマーの松葉川健一(本名山本健一)です。
今回は高松のダンサーで去年くらいから僕が勝手に先生だと思っているカタタチサトさんのレッスン体験を受けてみた感想を書いてみたいと思います。
カタタさんは個人のダンサーやアーティスト向けに個人レッスンの集中講座を行っているようで
今回はその体験のような形で、だいたい1時間半くらいの時間でいくつかのワークを行いました。
カタタさんのワークはこの前受けた瀬戸内サーカスファクトリーのフィジカルアートトレーナー養成講座での
内容と、似ている部分もあったり、ちょっと違う感じの部分もあったり
個人的にはとてもおもしろかったので、つらつらと思いつくままに書いてみます。
(アイキャッチ写真は、カタタさんの去年の「ぬぐいぬち」創作中の写真です)
体の中の水をイメージして、体をゆすって沸き立たせる
最初のワークは、体の中に水があることを確認して
その水が体の動きと共に移動するイメージをしながら動いてみるところから始まりました。
体を動かすと水が体の中を移動するので、体が水の波うちに引っ張られて、
止めようと思った所から若干延長して動きます。
そんなイメージをしながら、体を上下にゆする指示がされて
そこから徐々にスピードを上げていくことで、体の中の水が沸き立つようなイメージに変わります。
その沸き立つイメージを保持したまま、動きのほうだけを徐々に徐々に静かに小刻みに、小さく小さくしていくことで
体の中で水が沸き立ったまま体の動きが止まります。
この状態は、まるで漫画のハンターハンターのオーラをまとったような感覚です。
等身大の自分を把握する
ここから、カタタさんが僕の体を軽く抑えるように全身触っていき、
オーラを自分のもともとの体までサイズを戻していきます。
この時、右側の手からはじめて、しばらく左側の手にいかなかったので
まるで、左手だけ手の境界線があいまいになっているような感覚があり、
右手はすでにカタタさんに触られた時点で通常状態に戻っていたので、非常に右と左のアンバランスさが不思議で、びっくりしていました。
さらに左側もすべて触ってもらっていくことで、等身大の自分まで感覚が収縮していきます。
自分の型を残したまましゃがむ
この状態から、今立って等身大まで収縮した体の、型のような影のようなモノを残したまま、徐々にしゃがんでいきま、しゃがみきったら立ち上がります。
1回目僕はこのイメージではなく自分の上の空間が徐々に板のようなものが徐々に僕がいた空間にはまっていくようなイメージで行っていて、
2回目からこのイメージで行ったので、差を感じていたのですが
1回目よりも2回目のほうが、立ち上がる時に妙に体が楽な感じになったのを覚えています。
自分のいた空間に残っている集中力が、しゃがんだ状態から上がるときに残っているような感じです。
空間を動かさずにエネルギーをどちらかの足にかけるワーク
これがいまいちできなかったのですが、重心真ん中で立った状態で
重心を移動したりして空間を動かすことをせずに、エネルギーだけを片足にかけていきます。
エネルギーを片足にかけると、その分他方の足からエネルギーがなくなるので、フリーになり
そちらの足のほうは地面から浮かして動かすことが出来る感覚を得ることができます。
ただ、僕は左足にエネルギーを乗せるのが苦手なようで、なかなか左足にエネルギーをかけても
右足がフリーになる感覚を得られませんでした。
あとからカタタさんが言っていましたが、僕はくせで胸のあたりから動くようで
重心が胸から動いて、足のほうに降りてくるような感じで動いているようです。
胸のほうが先に動いて足がついてくる感じの、まるで幽霊のような動き方ですね。
腰から下が動かない
これには僕は思い当たることがあって、この前の養成講座でいくつか
リングを使って地べたをはいずるムーブを見つけたのですが、
立った状態からそこに持っていくのが非常に難しくて
倒れてしまうか、一気に胸からうつ伏せになった胸の位置まで重心を持ってくるかで
その間の足が置き去りになっているような感覚がありました。
今回のワークではそれがあらためて露呈したというか
僕は下半身のほうはうまく動かない状態なんだということがわかりました。
身体に引っ付いたに近い仮定
あとは、動きを作り出すときのインプロの仮定のことなんですが、
このまえの養成講座の時と比べて、より仮定の仕方が本人の体に近接しているような印象を受けました。
養成講座の時のインプロの仮定は、床に卵のような割れやすいものが散乱しているとか、床が熱くてしかたないとか、
自分の外部の環境についての仮定で
今回カタタさんがインプロで使った仮定は、鼻が耳の箇所についている状態とか、足の指に目がついていてそれに常に見られているとか、
自分の一部に引っ付いた形の仮定で
比べると、カタタさんのほうが条件が身体に引っ付いて制限的なんだけど
それだけに仮定の中に入りやすいというか、体をキーにして動きを作りやすい感じがしました。
エネルギーを感じること
共通していたのは、エネルギーをキーにすること
言語化しちゃうと、「脳で作ったエネルギーのイメージと身体の動きを紐付けして動く」ということなんだけど
この言語通りのことでは全然なくて、脳でエネルギーのイメージを作った時点で、
ある程度それが身体に影響を及ぼしてしまうので
それを感じながら、身体の動きを最適化する方向ですり合わせをしていくような感覚は
とても難しいはずなんだけど、言語化を排除する方向で動くので
数学の問題を解いたり、パズルをするような気持ちの悪さはなくて、
むしろ身体を使っているから変にすがすがしい気分です。
結論
とくに結論をつけるようなものではなくて
自分の身体について、そのまま探求?実験?していくだけなんだけど
僕みたいな初心者というか半端ものというか、ここまで付き合ってくれるのは本当に助かります。
時間をシェアすることで、僕のパフォーマンスの方向性をじんわりと広げてくれる、
僕にとってはパフォーマンスの仲間というよりも先生という感じの
カタタさんのワークショップを受けた感想でした。
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