2017年の2月の終盤、2月25日に坂出市が主催で開催された
「これからを生きる」というテーマの
平田オリザ講演会ワークショップをセットで受けてきた
これに合わせて、平田オリザ作・演出の「アンドロイド演劇 さようなら」が坂出市民ホールで上演されて
もちろんそれもセットで見たんだけど
何がすごいって、これら全部が無料ってとこ
この公演の存在を知るきっかけになった、瀬戸内サーカスファクトリーの「サカイデマングローブ」も
フランス人アーティスト1人、国内アーティスト5人での滞在製作まで行っていながら
500円という破格の値段で見られてびっくり仰天したけど
坂出市もパフォーミングアーツに力入れてるんだなぁ、ありがたやありがたや
今回はワークショップの感想をば
瀬戸内サーカスファクトリーのワークショップとの類似性
今年度は僕は瀬戸内サーカスファクトリーの呼ぶサーカスアーティストのワークショップを2つ受けているんだけど
内容全体がこの2つと似通っていた
特に、導入部分はほぼ同じだったと言っていいと思う
演劇の本を読んでいると、どうやら「インプロ」と呼ばれているモノのようなんだけど
(間違っていたらメッセージでご指摘ください)
体を使って、お互いを信用しあうように誘導したり
言葉を使わずにやりとりを行うことで、自然にコミュニケーションがしやすい環境を作るゲームみたいなものだ
日本人ジャグラーの宮野さん、海外のバランス芸のアーティストのietoのお二人、言葉を使う演劇の専門家の平田オリザさん
3組とも導入の仕方が同じだったのは、この手法が非常に優れているからなんだろう
実際どの場合でも、自然に参加者全員の距離感がいい感じに落ち着いていくのを感じた
言葉の力
しかし、平田さんが他の二組のアーティストと異なるのは、「言葉のプロ」であるということだったと思う
導入の大部分は言葉を使わない手法だったが
導入の最後は、バリバリ言葉を使って、お互いの共通点を探したり
ゲームを使って、同じ言葉を使っていても、その言葉に対してお互いが持っている価値観のズレを実感させる内容だった
ietoなんかは特に、通訳の方を通しているので、内容は感覚的にはわかるけど
言語的な理解は基本的にはこちらの側に任せるしかないところがあって
それはそれでとてもことなんだけど、ある種の自信というか確信というか
そういう部分が曖昧になっていることは否めなかった
しかし、平田さんの場合は使っている言語が日本語だし、ワークショップの経験も豊富なので
海外で行ったワークショップの例なんかを出しながら、核心部分を的確に言ってくれる
それは逆に、言葉で理解が限定される危険性があるっていうことではあるんだけど
そこは経験が豊富なので、参加者の思考をいたずらに限定するような言い方はまったくしていなかったと思う
他の2つのワークショップでもなんとなく感じていた感覚を
押しつけがましくなく、しかししっかりと言語化してもらった感じだった
本当にいいワークショップに出会ったなと思った
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