押井守監督作品の実写映画「アヴァロン」を見た
[amazonjs asin=”B0018KKQD2″ locale=”JP” title=”アヴァロン Blu-ray”]押井守は、言わずと知れたSF映画の金字塔「攻殻機動隊」の第一作およびイノセンスの映画監督である
ゲームの世界に入っていく設定ながら世界観がハードボイルド
この映画は、SF映画でよく見るゲームの世界に入っていく設定だ
この設定は映画「マトリックス」やゲーム「.hack」などかなり大きなプロジェクトでも取り上げられている、いわばSFの鉄板ネタのようなものだろう
ただ、アヴァロンが、この二つと異なるのは、マトリックスよりも.hackよりも、世界観がハードボイルドなところだと思う
よく言えばリアル、悪く言えば地味
アヴァロンの世界では、ゲームの世界の成績を現実のお金に換金できて、主人公はそれで生計を立てている
マトリックスのように、機械に支配されているような壮大な危機感を持った設定でもないし
.hackの今現在のゲームを拡張したかのような日常的なものでもない
退廃的な世界
アヴァロンの世界では、現実世界は常に薄暗くて、路面電車や街の情景などが
19世紀のヨーロッパの都会と田舎の間の小さい町のような感じだ
ハイテク機械に取り囲まれているわけでもなく、パソコンもまるでティムバートンの世界にでもありそうな退廃的なデザイン
画面が常に茶色ががっていて、砂漠の夜のような感じ
ゲームに入る施設なんかもスターウォーズの地下みたいな前時代的な暗さで包まれている
未来の可能性の一つではないか?
押井守がこの世界観を選択したのはおそらく別の深い理由があるのだろうけど
僕はこの世界観が、ある種未来を予測しているのではないかと思った
今の状態の成長を信望する経済モデルを続けていけば
やがて成長の限界が起こる
その時までに、ゲームのような仮想現実の技術が低エネルギーで実現していた場合
生活がどんどん前時代的に戻っていって、仮想現実の文化だけが残るのではないかと思う
飛行機や車などハードな一面が強い機械はどうしても低エネルギー化に限界があるため
それから廃れていき、それに伴って食事が地方ならではのモノとよっぽど普及したモノだけになり
仮想現実の世界で活躍できる人だけが、豊かな生活を営める
それがある種、日常に入り込んだ感じを表現してしまっているような気がする
押井守の映画「アヴァロン」おすすめです
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