3万くらいの指輪で婚約が成功したよー
少し前に今年でまるまる10年付き合ってる彼女と婚約した
その時、他のカップルと同じように婚約指輪を渡したんだけど
これが値段としては3万くらいのエメラルドだった
一昔前は給料の3ヶ月分が相場とか言われていた婚約指輪
今日調べてみると
結婚情報誌ゼクシィ(リクルート発行)が2016年4月~6月に実施した “結婚トレンド調査2016”によれば、全国の婚約指輪の平均単価は35.9万円でした。
とのことで、給料3ヶ月分とまではいかなさそうだけど、僕の買った指輪の10倍以上の値段で少し笑った
当然のことながら杏里さん(彼女)も見ているブログでこんなことを晒しているのは
僕も杏里さんもこんあ拝金主義だか束縛主義だかの価値観を持ち合わせていないからだ
ブレストから始まる指輪選び
僕は婚約指輪を選ぶ時に大学ノートを買ってきて、そこで1人ブレストするところから始めた
具体的にはよくある手法で下記のような「婚約指輪から広げるマインドマップ」を作った
(写真は恥ずかしいのでわざとぼやけたのを使っている)
このブレストから思いついたのが、祈りによる指輪のアミュレット化だった
杏里さんは占い好き
杏里さんは昔からタロットやおまじないみたいな占いが好きで
一人暮らしをしていたときも本棚にちょっとマイナーな占い少女漫画タロットウォーズが全巻並んでいた
[amazonjs asin=”B00BC9NMAS” locale=”JP” title=”タロットウォーズ コミック 全5巻完結セット (HMB)”]そこから占い→トランプ占い→トランプとなって奇術部に興味を持って
ジャグリングをしに奇術部にはいった僕と出会うわけだけど
このタロットウォーズに、主人公が友達を部活のスランプから救うために
宝石にお祈りをかけて、幸運のお守り、アミュレットを作る話があった
まず石選び
まず何の石にするか?ということだけど
僕は杏里さんの誕生石であるエメラルドを選んだ
前述のゼクシイでは婚約指輪=ダイヤの指輪という感じで記事が書かれていたけど
ダイヤモンドは要は純粋な炭素だ
精神的な面から見ても純粋なモノというのは、ある種危険だ
ダイヤモンドの宝石言葉の「清純無垢・永遠」なんてのはいかにも胡散臭い
ダイヤは4月の誕生石なので、もし杏里さんの誕生日が4月だったらダイヤモンドにしただろうけど
杏里さんの誕生部が4月じゃなくてよかったなー、なんて
エメラルドの宝石言葉は「幸福・幸運」だ
(このとき、僕の誕生石も一緒に買ってそのまま結婚指輪にしちゃおうかとちょっと思ったけど結婚指輪は二人で選びたいだろうと思ってやめた。この予想はドンピシャで当たっていたと渡した後にわかった)
次に祈りの方法の選定
石が決まったので、祈りの方法を決める
お香の煙に当てるとか、十字架に祈りを捧げるとか、方法は色々あって、自分が信じるのでかまわない
僕は基本的にどこかの宗派に帰依してるということはないんだけど
一つだけ意味に納得して信仰しているお経があったので、それを唱えることにした
南無妙法蓮華経だ
泥中の蓮
いや、仏教的に正しいかどうかは知らないけど、僕が信仰しているのは「泥中の蓮」という概念だ
この世には「僻み、嫉み、妬み」や「欲望」のために他人のことを害してでも
自分の欲望を満たそうとする人がたくさんいるし、欲望につけ込んだ誘惑がたくさんある
そんな停滞した泥のような環境にあっても、美しい花を咲かせるために
美しい心の精神を忘れずに生きていこうという意味を込めて僕は南無妙法蓮華経を唱えている
お互いに自立した関係のために
そこまで詳しくないので間違っているかもしれないけど
南無妙法蓮華経は南無阿弥陀仏なんかと比べると
「自分が美しい仏になってやるぞ!」という意味合いが強いように思う
僕は杏里さんと結婚しても、お互いを人間として尊重できるような関係になりたいと思っているので
その思いも一緒に込めて祈るのに、南無妙法蓮華経はうってつけだった
お守りの力を借りる
最後の僕はこんぴらさんの力を借りようと思った
僕は富山出身で高知大学への進学と共に四国にきてもう10年になったけど
結婚するとなれば、この四国の地に根を張って生きていくことになる
そこでその挨拶の意味も含めて、こんぴらさんにお参りして、お守りを買った
このお守りに指輪を入れて、パワーをもらいつつ、外泊するときはお守りごと持っていった
今年1月から開始
特に理由があったわけじゃないんだけど、半年くらいは祈ろうと思って
1月から祈りだした
毎日仕事から帰ってきたら、線香を焚いて指輪の入った袋に向かって南無妙法蓮華経と9回唱えた
このときに僕が南無妙法蓮華経に込めた意味を頭の中で再確認して
その上で杏里さんや杏里さんの親族、僕の親族なんかをイメージして祈った
心の整理をする
祈りは、杏里さんをメインにして祈ってはいるんだけど、勝手に自分の心の整理になっていた
祈りを初めてから中盤にさしかかったころ、僕が尊敬している祖母がなくなって
その前後は祖母の事も考えて、まだ存命の父方の祖母のことも考えて
大学入学前に亡くなった僕の両祖父の事も考えたりした
親から遠く離れてずいぶん経つ僕のルーツに思いを巡らせる
杏里さんが大好きで釣りがで船を持っていて、こんぴらさんを信仰していたという杏里さんの祖父のことも考える
途中母の日と父の日があったので、こんぴらさんで2色のお守りを買ってきて
今年定年になる父と母の仲がいつまでもよいことを祈って、父の日と母の日の間ぐらいにあげたりもした
どうしても疲れているときは休んで、でも次の日は確実に祈って
そうやって1月から祈った回数を記録していって
渡す前日にはちょうど250になっていた
価値は人それぞれ
指輪を差し出して「婚約しよう」と言ったとき
うれしさでむずがゆいような顔をして左手の薬指を差し出してくれて
3万ぐらいとか言っても全然気にしないで、僕の思いのほうをしっかり聞いてくれた時
この人を選んでよかったと率直に思った
僕に言わせれば、35.9万というゼクシイのデータを見て値段で指輪を選ぶ人は自分で価値を決める力を持っていない人だ
自分で価値を判断したり作り出したり出来ないから、手っ取り早くお金という価値を拝借する
給料3ヶ月分なんてのはうがった見方をすれば、それだけの労働時間を捧げてくれるという保険みたいなものだろう
3ヶ月分の指輪まで買って手に入れた妻という、家のローンみたいな相互に依存しすぎな関係の仕方だ
ここまで情報化が進んで、色々な価値観が暗黙知的にも認められるようになってきたのだから
大衆の価値観を鵜呑みにして、搾取される消費者となってお金の奴隷になるよりも
自分たちなりの価値観を見つけて、それを頼りに生きていく方が賢いのではないかと僕は思う
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