「失敗したけど面白かった」言葉の自動機械を壊していこう

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こんにちは、四万十町在住パフォーマーの松葉川健一です。

 

ありがたいことに、この間やらせてもらった、移住後初のパフォーマンス

四万十ケーブルテレビにてニュースにしてもらっていたようで

結構な人に「テレビにでちょったね」と声を掛けてもらえています。

今回はその反応についての、僕の違和感のお話をしてみたいと思います。

今回は割と僕の地の部分を出すので、人によっては共感は得られないかもしれませんが、あしからず。

 

だいたいの反応

僕はここ10年来テレビを持っていないので、ニュースにしてもらった内容を見ない状態で、

見た方の反応を聞くことになったのですが

そのほとんどが「よかったね、でもあのインタビューの子供はよくなかったね」という内容でした。

内容を見ていないのでよくわからないまま「あぁぁ」なんて共感するフリをしていたのですが

フィアンセのお父さんが録画していてくれていたので、放送からちょっと時間が経ってから見ることが出来ました。

インタビュー

実際見てみると、かなり良い感じに編集してもらっており、ありがたいなぁなんて思っていましたが

最後に噂のお子さんのインタビューが出てきました

 

「失敗しとったけど、面白かった。」(細かい文言は正確ではありません)

 

見て声を掛けてくれた方々はどうやらこの言葉について言っていたようです。

「失敗しとったけど」なんて言われてかわいそう、という意味合いだったようでした。

問題は?

しかし、この事で僕は果たしてかわいそうでしょうか?

「失敗しとって、面白くなかった」ということなら、僕の大道芸への努力と能力の不足だと思われます。

もっと頑張らないとなぁ、というところですが、今回は失敗していたけど、面白かったという評価です。

僕はこの前の大道芸については、失敗演出も本当の失敗も両方していましたが、

それも込みで面白いのが、大道芸としては理想だと思っています。

大道芸人れもんさんとの会話から

さらに言えば、僕はこの前の自分企画のイベントにゲストに来てもらった大道芸人れもんさんから

(フラグ)という考え方を聞いて、それがとても面白いと思って今回もそれを意識していました

というのは、30分程度あるショーの前半で失敗した技を(フラグ)として覚えていて

それを後半でもう一度挑戦する流れを、手札として意識するということです。

大会用の演技や、アーティスティックな演技と違って

マイクを使ってお客さんと直接対話出来る「大道芸」という形式ならではの方法論で、とても興味深い

今度やってみようということで、今回はそれを意識して取り入れていました。

失敗という言葉を前に思考停止

その意味で言えば今回の

「失敗しとったけど、おもしろかった。」という評価は

正に僕の狙い通りといえます。

なのになぜ、僕がかわいそうと思われるのか?

それは、僕たちが普段から「失敗」という言葉に過剰反応しているからだと思います。

情報は基本的に「失敗」のようなノイズは切り落としてから世間に公表されます。

実際、このニュースでも僕の失敗シーンは入っていませんでした。

しかし、情報と違って、実際の現実にはノイズがいくらでもあって、ノイズに囲まれていると言ってもいいくらいです。

それなのに、あまりにも情報が氾濫してしまっていて、まるでノイズ=失敗があることが

なにか、大変な間違いで許されないことであるかのように錯覚してしまうのではないかと思います。

今回インタビューに答えてくれたお子さんは、とても素直ですれているところが少ない良い子なんだろうと、僕は判断します。

パフォーマーの役割は大きいはず

このような社会学者の宮台先生が言うところの「言葉の自動機械」というべきことは、

結構そこら中に転がっているものですが、あまりにこれが多いと息苦しい世の中になってしまうと思います。

子供にその息苦しさを強いるような事は僕はしたくないと思っています。

そのために、今年もう30歳になる「大人」である僕が、

「失敗しよったけど面白い」大道芸を実際にやっていくことは、一定の意味があることだと思います。

大道芸やパフォーマンスは社会の「ソフトな部分」に影響を及ぼす力があって

僕はそれをやって生きていくんだ、改めてそれを感じた出来事でした。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

四万十町在住パフォーマー 大学卒業後製紙会社に勤めていたが、移住を機に地域に根を張るパフォーマーとして生きていくことを決意。 2018年現在地域おこし協力隊として働きながらパフォーマーとして生きていいく道を模索中。 詳しいプロフィールや出演依頼などはメニューから各項目を参照ください。