初任者研修も大詰めだというのに
僕は仕事のほうがとても忙しくてバテバテだった
でも、初任者研修の実技テストの内容はとても興味深かったので、ちょっと書いてみる
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実技テストは2日掛かり
初任者研修の実技テストは2日間時間が設定されていた
僕が受けている土曜日コースは、9:30~16:30(昼休憩40分)という日程なので
なかなか長い時間が割り振られている
受講者は10人ちょっとに対して先生が1人なので、2日目は実技テストだけだ
2人一組で、お互いに介護者役(テスト)と非介護者役(手伝い)を交代して見てもらう
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テスト問題は長文読解的
それで1日目は何をするかというと、1日かけて先生と一緒になって、問題の確認とテスト対策をする
テスト問題は、学校のテストで言うと、国語の長文読解のようなものだ
しっかりしているけどプライドが高い、ちょっと気むずかしいおばあさんがいて、要介護度はこれ
着替えは洋服の準備さえしてもらえれば、自分で全部出来る
朝そのおばあさんをデイサービスにつれていくために迎えにいったら
どうやら夜失禁していたらしく、ズボンが濡れている状態で玄関に出てきた
おばあさんのプライドを傷つけないで、着替えをしてもらってデイサービスに向かうのに
あなたならどうする?
個人ワークから集団ワークへ
それを時間を決めて、まず個人でどうするか出来ればセリフまで付けて脚本を書いてみる
さらに、4人くらいで発表しあって、それぞれの意見を聞いて、一応5人の方向性をまとめる
最後に各チームの内容を全体に対して発表して、もう一度自分の脚本を作り直して終わりだ
これは、社員教育に熱心な企業におけるロールプレイとか
小学生向けの演劇ワークショップなんかとかなり近い
最近流行っている言葉で言えば、アクティブラーニングと一括りにされているような手法だ
結構多様
これが人によって差があって、僕は完全に失禁したことには触れないで
着替えの準備として下着とタオルも一緒に用意して退出するっていうのを考えたんだけど
他の人の中には、まず失禁したことはもう言っちゃって、トイレにお連れするとか
僕と同じように失禁したことには直接は触れないけど「夜汗かいたんですね」と言うとか
僕は自分の答えが大半で、かなり答えは限定されると思っていたんだけど、実際は全然違った
それぞれの経験によるイメージの差っていうのはホントに面白いモノだと思う
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僕は興味深かった・・・・けど
初任者研修という、最もレベルの低い資格の実技テストで
ここまであからさまにテストとしてアクティブラーニングを使っているのはなかなか興味深い
介護という分野が元々そういう性質を持っているからか
ただし、この手法が功を奏していたかというと、残念ながら怪しい
というのも、受講生の中で
「いや、これはどうすれば正解なの?普通に教えてよ」「先生は私たちに受かってほしくないの?」
というようなテストの意図を理解していない、責めるような事をいっている方がいたからだ
搾取される側の思考回路
理論があったとしても、利用者それぞれに合わせて、それを自分で組み合わせて、使い分けて
自分なりの答えを出せるようになるのが目的なのだから
先生が全ての答えを決めて、それが出来たとしてもなんの意味もないというのがわからないのは
学校=ペーパーテストの答えを解く場所という洗脳のせいなのか
みんな一緒がいい教が流行ってしまったからなのか
いずれにしても、介護職につく人は多くが「搾取される側」ということだろう
やることはとても難しく崇高なんだけど、人手が足りないのと、給料が安いので
「搾取される側」の人が自然と集まってしまう
介護の未来はどこへ
もちろん、半農半Xのように自分の「ミッション」の達成のために
時間の融通が利きやすい介護という仕事を選んでいる人も多いだろうけど
そういう人は介護にそこまでの思い入れは見いだせないだろうし
この研修の先生方のような、講師としてのステップアップをしていった人達はそういう「搾取される側」ではないだろうけど
ケアマネージャーになるにしても講師になるにしても少しずつ現場から離れていくし
「介護の現場」というのはなかなか破綻と隣り合わせの状態のような気がする
これから団塊の世代、団塊ジュニアの大量老人化という
仕事の量も質も問われる時代になってくるのに、大丈夫なんだろうか




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