初任者研修記10 ベッド飯は2つの要因でまずい

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4月から始まった初任者研修もようやくあと一ヶ月

毎週土曜日がつぶれていて、予定が立てにくくてしょうがないけど

それだけの価値のあることはしていると思う

今回は食事介助をしてもらった感想なんかを書いてみようと思う


食事介助

高齢者になると、食事について出来る範囲も様々なので

自分で食べれる人はなるべく自分で食べてもらうようにするんだけど

寝たきりになってしまったなど自分で食べ物を口に運ぶことが出来ない場合は

介護者が食事を食べさせてあげるしかない

その場合は、ベッドサイドにお盆を置いて介護者が利用者とコミュニケーションを取りながら

食べ物を利用者の口まで運んでいく

今回は実習として、食べさせる側と食べる側の両方の立場を経験した


基本的にまずい

この食べさせられる側っていう方に、自分で体験しなければわからないことがいくつかあった

寝たきりの設定なので、たまにテレビなんかで見る介護ベッドを使って

上半身だけ60°くらいに起こされた状態で食べさせてもらう

まぁ、これがびっくりするくらいおいしくなかった

このとき食べさせてもらう食事は各自の自由だったので、僕は当日朝の直感で美味しそうな弁当を選んだんだけど

上半身の部分がナナメにせり上がった介護用ベッドで食べるご飯というのは

前傾姿勢になれないので、少し詰まったような感じのまま飲み込むことになるし、とても味気ない

フランスでは朝食をベッドの上でとれることに、ある種の憧れがあるらしいけど

僕はとても信じられない(もちろん介護用ベッドで食べるのと、自立して座れる状態で食べれるのは違うが・・・)


量の感覚は信頼関係で埋めれるのか?

あと、自分の好きなモノを、好きな量口に運べないというのが

考えられないくらいストレスだということが分かった

教科書に従って、メニューを見せた上で、食べ物がのどを通りやすいように最初に汁物を食べて

その上で、しっかりと「次は何が食べたいですか?」と聞いてもらって食べさせてもらっているんだけど

そこまでしてもらっているのに、ここまで自分で口に運ぶのと感覚と違うものかと思った

この時の先生とは初対面で、気を遣ってきがきじゃなかったというのもあるんだけど

例え信頼関係が築けている介護者と利用者でも、特に量の感覚なんかはバッチリ合わせることは出来ないんじゃないかと思う

そこを信頼と会話なんかで誤魔化してなんとか埋めるのが介護者の仕事だとしたらかなりハードルが高いように思う


相手になって体験してみなければわからないことは多い

やはりというべきか、体験してみるということは重要だと思う

学校では、「相手の気持ちになって考えてごらん」なんて平気で先生に言われた気がするけど

相手と同じ事をしなければ相手の気持ちを言葉としては口に出せても、細かい実感としては得られないように思う

かといって、「全ての事を相手と同化していかなければ」なんて考えになったら

時間もカラダもいくらあっても足りないだろうし

体験と考察をバランス良く使い分けていくことが必要なんだと思う



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ABOUTこの記事をかいた人

四万十町在住パフォーマー 大学卒業後製紙会社に勤めていたが、移住を機に地域に根を張るパフォーマーとして生きていくことを決意。 2018年現在地域おこし協力隊として働きながらパフォーマーとして生きていいく道を模索中。 詳しいプロフィールや出演依頼などはメニューから各項目を参照ください。