第2回国際創作サーカスフェスティバル SETO ラ・ピスト
本公演の一つ
「IETO のアンバランスなバランス(Linstinct du desequilibre)」を見てきた
現代サーカスは総じて、実際見ないと理解出来るモノでもないので
思ったことをとりとめもなく・・・・
迫ってくるリアルな身体感覚
先月はじめに見に行ったシルクヴォストを見たときと、とても近い感覚を感じた
体がありえない高さにあったり、宙返りしたり
その身体感覚が迫るように感じられる
シルクヴォストで「体が軋む音まで聞こえるような」って未知子先生が表現してるような
リアルな肉体の質量と明らかにおかしい事が起こっている実感、それがIETOにもあった
加えてIETOでは道具にもリアルな感覚があった
IETOはセトラピストのチラシに載っているような、木の板や木の棒を使うんだけど
その質量感覚も肉体と同じような迫力で感じられた
同じように道具を人が動かせる道具を使っていても、ジャグリングの道具には全くない感覚、
存在感とリアルさが同居してる感じ、リミナリティなのか?不思議でうらやましい感覚やなぁ
加速度が感じられた時の危機感
チラシの中央にある大きな木に女性がしがみついている写真のシーン
これを立てた状態を維持したまま、「手を離して、すぐバク宙して、また支える」みたいなことを繰り返していくシーンなんだけど
ちょっと手を離した時の、倒れそうになるスピードが加速度的にはやくなる時に、危機感がとても大きくなる
シルクヴォストも、ブランコなどで下に向かって加速度的に体が宙を舞っているんだろうけど
バランスがくずれる瞬間の加速度的な速度の上がり方は思わず「あぁ!」って声が出る
正直その瞬間が、なぜかとても美しいと思う
一段上がっている舞台がないかのような近さ
僕の場合、外国からのバランス芸のアーティストというと
2013年の「街中サーカス」と「高松大道芸フェスタ」にいらしていたジュロさんが真っ先に思い浮かぶんだけど
あの方のパフォーマンスはバランス芸なのに、とてつもなく気品とフランクさがあって
めちゃくちゃ憧れたんだけど、ジュロさんが使っている構造物は専用の道具って感じが否めなくて
大道芸でやっていても、「そうは言っても安全に出来るように出来ているんでしょ?」みたいな声が聞こえたんだけど
IETOの場合は舞台でやってても、確実に木の板と木の棒以上のモノはなにもない
誰からみても、肉体と何処にでもありえる木の板だけで、ありえないバランスをやっている
それが、舞台にある見えない壁みたいのを取り払って、直接訴えかけてきているから
全てのシーンがリアルな迫力を持って感じられていたんだと思う
[…] ヤマケンの記事に触発されて、瀬戸内サーカスファクトリーの公演の感想を書くことにしました。 […]