創作中にその名言から立川談志に興味が沸いて
赤めだかを読んで、本人の書を読みたいと思った
近くの図書館にて、ちょうどよさそうなのを見つけたので借りて読了
立川談志が亡くなる前に本人の手で書かれた自伝
[amazonjs asin=”4750512133″ locale=”JP” title=”立川談志自伝 狂気ありて”]立川談志の落語以外への興味
赤めだかの感想を書いた時に、落語界について、本から受けた印象だけで書いていたので
実際どんな感じだったのか知りたいってのがあったんだけど
落語に関連することは、師匠とのことが少し書かれているだけでほとんど書いてなかった
これについてちょっと調べてみると、落語については別の本がいくつか出ているようで、そっちを読みなさいということなんだろう
[amazonjs asin=”4340100005″ locale=”JP” title=”談志 最後の落語論”]で、書いてあるのは立川談志の幼少期からの人生について
色々な場所へ旅行へ行った話や、議員時代の話、キャバレーの話、娘や息子の話、立川談志が若い時代からの芸能全般の話など
キャバレーの話では、引田天功が出てきたり
芸能の話では、最近押井守の本で見かけた映画監督の名前がたくさん出てきたり
ほとんどが知らない人だったけど、たまにはひっかかるモノがあったりした
色恋沙汰を語るためには、女色も男色もどっちも知らなきゃということで
男色の人に声をかけて経験させてもらった話とか
その中で一番キスがうまかったのは丸山明宏(美輪明宏)だったとかね
愛妻家
その中で、立川談志が妻について語るところがとても印象にのこった
あるときふざけて彼女におぶさってみたが、折れそうなのですぐやめた。といって、痩せた女性ではなかった。なんだったのか。いわゆる華奢だったのか。小さい可愛い宝物でありました。いまだにネ・・・・・・。
彼女に書いたラブレターは山ほどあるし、勿論、私も貰った。それらは我が家に在り、娘がそれを読んで引っくり返って笑って受けていたっけ。ごく最近のことだ。
惚気だが、彼女の頬を触ったとき、”今まで生きてきて、こんなに柔らかいものに触れたことがなかった。”
(立川談志自伝 狂気ありて より)
破天荒なイメージとは裏腹に、立川談志は愛妻家なんだ
僕もロジカルなことが好きで、いろいろなことをロジカルに考えて仕事なり創作なりに取り組んでいるから
全てのことを能書き付きで説明しようとしちゃうところがあるけど
絶対にそんなものでは表せないのが今の彼女のかわいさ
ひねくれたしゃれた表現なんてできないんだ、それくらい直感的に好きなんだ
だから、引用した立川談志のこの表現にとてもシンパシーを感じる
この感覚は絶対的に僕らの占有物なんだ
真の愛妻家とは
社会の常識には振り回されずに、自分の考えを信じてきた立川談志だからこそ
この愛妻感情は本物なんだ
この本の中でさえ、「外国に女を買いにいった話」なんてのがいくつか出てくるし
前述の美輪明宏とのキスの話なんかもあっても
それは、社会一般的な規範から外れているだけの話で
僕も彼女と付き合ってからのこの10年の間に他の女性に好意を持ったことはあるし
うっかり酔って他の女の子の膝枕で寝たこともあるし、風俗に行ったこともあるし
でも、今の彼女が1番であることは全く変わらないんだ
打算が渦巻く色恋沙汰や風俗なんかに行ったからって、それに人生狂わされるつもりはさらさらないけど
彼女にだったら狂わされてもいいかなって感じ
立川談志にとっての妻も同じような存在だったんだろうと思う
そういう思いを理解できて、しかもそれについていける女性ってのはなかなかいないわけで
今の彼女が僕にはもったいないな、と思うのと一緒で
立川談志の妻も、立川談志にはもったいない相手だったんだろうな
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